飲食店の駐車場

 個人経営の小さな飲食店を開業する時の店舗物件選びの時に、お店の駐車場についても考えておかなければいけません。

  都心や、駅前、ビルインといったお客さんが歩いてくる店舗物件であれば、駐車場のことはそれほど考えなくても良いかもしれません。ですが、郊外や田舎で飲食店を始めるなら駐車場はとても大事です。郊外や田舎のコンビニの駐車場の広さ見れば「寄り易さ」がいかに大事かは明らかです。ちょっとそこでも車に乗る田舎や街道沿いなどで飲食店を始めようと考えているなら、駐車場をあなどってはいけません。



飲食店の駐車場で気をつけたいこと

 とあるお蕎麦屋さんでは客席の数は20席ほどあるのですが、駐車場は3台分しかありません。しかも公共の交通の便がいい立地でもありません。これではいくら車を乗り合わせていくにしても駐車場が少なすぎます。
 駐車場が少ないと、「駐車場が空いてないかもしれない」という心理がお客さんに働きます。そうすると、時間が無いときやお客さんを連れて行くときなどは、そのお蕎麦屋さんは選ばれないことになってしまいます。お蕎麦は美味しいのですが、いつも閑散としています。

 駐車場の場所が分かりにくい店舗物件も、田舎や郊外ではマイナスです。お店に顔を出して駐車場の場所を聞いたり、ネットで駐車場の場所を調べてくれたりするお客さんもいますが、このお店に行ってみたいけど、駐車場はどこなんだろうなーと思ったまま、なんとなくお店を訪れないお客さんの方が多いです。

 分かりやすい駐車場があることは、それだけでお客さんにとってお店の魅力の一つです。駐車場は台数や場所の分かりやすさ以外にも、車を止めやすいこと道路から駐車場に入りやすいことも大事です。特に、女性のお客さんが多い飲食店ならなおさらです。

  駐車場は「後から考える」ということが難しい問題です。飲食店の店舗を探す場所などにもよりますが、田舎や郊外での店舗なら、席数に見合った駐車場を確保できるか?をちゃんと見なければなりません。

 店舗とは別に駐車場を借りるのであれば、駐車場代は家賃同様、毎月必ずかかる固定費になるので家賃+駐車場代×台数の金額が、妥当かどうかしっかり見極める必要があります。

 私のお店は、平日のランチは主婦が多く、一人一台の車に乗ってくることもよくあるので、22席の席数に対して駐車場は14台くらいありました。たまたま広い駐車場がついている店舗を借りたのですが、これは本当に良かったと思っています。車で移動する田舎では、車で「寄り辛いお店」というのは本当に厳しいです。逆に言えば、割安でいい駐車場が確保できれば、それはお店の魅力の一つになりえるのです。

 田舎や郊外で飲食店で開業するなら、店舗物件をを探すときのポイントの一つに駐車場も入れてください。かなり大事です。