当サイトは、飲食店開業のコンサルタントでもアドバイザーでもない、いち料理人が小さな飲食店(イタリアン&フレンチ)を開業した経験、小さなワインバーの立ち上げに携わった経験、そして10年以上、飲食店開業のサイトを運営してきた経験を元に、小さな飲食店を開業するための手順を分かりやすく解説し、個人経営の飲食店にとって本当に役に立つ情報、便利なサービスなどを発信しています。
飲食店開業までの流れ
飲食店を開業するために私は3つのことから始めました。
▶1つ目は、お金を貯めることです。飲食店の開業について何も決まっていない状態でも、お金を貯めることだけはできます。少しでも多くの自己資金を貯めておくことは、開業はもちろんのこと、開業後の経営にも大きく影響します。「飲食店を始めたいのですが、貯金はありません」では誰からもお金を貸してもらえないのです。
▶2つ目は飲食店を開業するための方法や情報を集めることです。インターネットや書籍で飲食店を開業するまでに必要な手続きや工程の流れをひと通り理解しました。
▶3つ目は自分の頭の中にある始めたい飲食店の「イメージ」を「計画」にすることです。イメージしているお店を始めるために、2つ目で理解した工程や手続きに落とし込んでいきます。
具体的には、開業資金をどこで借りるか、店舗はどこを借りるか、内装業者はどこに頼むか、調理器具や備品はどこで買うか、メニューはどうするか、保健所、税務署、消防署などへの手続きの予定など、人にちゃんと説明できる計画にしていきます。飲食店を開業するのに必要な資金は、個人経営の小さな飲食店で1000万〜1500万円と言われています。私の知り合いのお店もだいたいこのくらいの開業資金がかかっているケースが多いです。
とは言え、飲食店開業にかける資金額は、本当に人それぞれです。私自身は、一般的に言われている開業資金の半分、500万円で開業しました(運転資金は別です)。どこで開業するのか、どんなお店を始めるのか、どのくらいの規模で始めるのか、どの店舗物件を借りるのかによって、開業資金の額は大きく変わってきます。
飲食店を開業するのに何にどれくらいのお金がかかるのかを把握して、自分が開業するのに必要な資金の総額の見当が付けば、貯めなければいけない自己資金額が見えてきます。飲食店の店舗物件は、インターネットで探して、良さそうな物件はとりあえず、見に行きます。とにかくたくさんの店舗物件を見ることがいい物件を見つける最大のコツです。
飲食店を開業したい地域がある程度決まっているなら、その地域の不動産屋に行って直接相談するのも、その地域の店舗物件事情、飲食店事情が聞けたりするのでおすすめです。
納得の行く店舗物件に出会ったら、内装、外装の施工業者を探し、工事の見積もりを出してもらうことになるのですが、この内装等の施工業者の見積もりは、業者によって額がかなり違います。数社から見積もりを取って、自分に合った施工業者を見つけましょう。
店舗の内装工事費を大幅に抑えることができるのが、居抜き物件です。居抜き物件を借りる際には気をつけなければいけないことがあるので、そこをしっかりおさえておけば、掘り出し物に出会えるかもしれません。いわゆる普通の銀行から、実績のない個人が飲食店の開業資金を借りることはほとんどできません。
個人が飲食店の開業資金を借りるのにもっとも多くの人が利用しているのが、日本政策金融公庫という政府系の金融機関です。
多くの人が利用していると言っても、必要な開業資金の算出から、日本政策金融公庫の様々な融資制度からの選択、実現性のある開業計画書の作成、融資の担当者との面接など、融資を受けるには乗り越えなければいけない壁がいくつかあります。
この融資を受けられるかどうかが、飲食店を開業できるかどうかの大きなポイントでもあります。融資のプロがお金を貸せないと判断したときは、開業計画の見直し、自己資金の増額などを考えたほうが良いということかもしれません。飲食店を開業するのに調理師や栄養士といった資格は必要ありません。
飲食店を開業するのに必要な資格は”食品衛生責任者”という資格です。保健所で1日講習を受けると取ることができます。
飲食店を開業する前に”保健所への営業許可”と”消防署への防火管理者の届出”、居酒屋やバーなど深夜0時以降もお酒を売るお店なら”深夜酒類営業の届出”をしておく必要があります。いずれもすぐに許可が降りて営業できるようになるわけではないので、余裕を持って早めに申請、届出をしておきましょう。税務署への開業届けや青色申告の申請などは、開業した後になります(後述)。
小さな個人経営の飲食店でも、広告での集客はとっても大事です。今はちょと辺鄙な場所で飲食店を開業しても、お店のホームページやSNSなどインターネットを使った広告で、全国からお客さんを呼べる時代です。
インターネットを使った広告からショップカード、チラシ、看板といったアナログな宣伝まで。メニューづくりは、小さな飲食店にとって一番の肝です。そのメニューを作る時にポイントになるのが仕入れです。小さな飲食店では、仕入れをあれこれ工夫することが自分の利益に直結します。材料の仕入れから、原価率から盛り付け、提供までの時間、食材の使い回し、食材の保管、管理など、飲食店で美味しい料理を提供するためには考えなければいけないことが意外と多いです。
実際にお店で出していた料理のレシピを公開しています。
飲食店の開業準備には小さなやらなければいけないことがたくさんあります。
客席のテーブルや椅子、厨房の調理道具、こまごまとした備品を買い揃えたり、メニュー開発したり、メニューの価格を決めたり、ショップカードを作ったり、BGMを考えたり、電話回線にインターネット、アルバイトを雇ったり、そのアルバイトの教育をしたり、、、ひとつひとつこなしていきましょう。飲食店を開業したら、税務署に開業届を出したり、青色申告の申請をしたり、家族従業員の給料の届出をしたりしなければいけません。これをしないと損をしたり、手間が増えてしまったりするので開業したら1ヶ月以内に手続きをしてください。
初めて飲食店を開業して個人事業主になったら、ちょっと身構えるのが確定申告です。
飲食店の売上から掛かったお金(経費)を引くなどして、納める税金を自分で計算して税務署に申告するのが確定申告です。
確かに初めは難しく感じるところもありますが、確定申告の大まかな流れを押さえて、確定申告ソフトを使えば、小さな飲食店の確定申告はそれほど大変なことではありません。
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