飲食店を開業する前や、開業しちゃってからも初めての帳簿や確定申告がちゃんとできるか、不安な人も多いと思います。
ここで紹介している会計ソフトを使えば、飲食店の帳簿付けや確定申告はそれほど難しいことではありませんし、会計ソフトを使って青色申告すれば、会計ソフト代くらいは楽々、節税できます。
もくじ
クラウドのおすすめ会計ソフト
サポートがついている、年額の使用料、使い勝手の良さで、おすすめ順にランキングしました。
freee
freee(フリー)は、”会計・簿記の知識不要”、”領収書の管理から確定申告までスマホで完結”が特徴で、クラウド会計ソフトのシェアNo.1です。
私がメインで使っている会計ソフトで、所得税の確定申告から消費税の申告まで、一番簡単で分かりやすい会計ソフトだと思います。
freeeはフリーランスの人に特に人気の会計ソフトで、フリーランス向けのスタータープラン(年額9800円)もありますが、飲食店向けのプランは
スタンダードプラン サポートあり 年額19800円MFクラウド確定申告
MF(マネーフォワード)クラウド確定申告はシンプルで使いやすい会計ソフトです。操作性も良く、銀行、クレジットカードの取り込みの精度の高さに定評があり、会計事務所で使われているクラウド会計ソフトのシェアも第1位!
ちょっと会計、確定申告の知識がある人なら最もリーズナブルな会計ソフトです。(freeeと併用ですがこの会計ソフトも使っています)
メールやチャットでのサポートがついているプランの中で、年額8800円と最も安いのも小さな飲食店にとっては嬉しい。
ベーシックプラン サポートあり 年額8800円やよいの青色申告
私もインストール版ではずっとお世話になっていたやよいのクラウド会計ソフト。業務用のソフトの最大手。
サポートなしのセルフプランはなんと1年間無料!(次の年から年額8640円)なので、初期投資を抑えたい人にはいいかも。
ベーシックプラン サポートあり 年額12960円(最初の一年は6480円)
初めて会計ソフトを使う、初めて確定申告をする人にとって、会計ソフトの使い方や、帳簿の付け方など、ちょっとしたことをすぐ教えてもらえるサポートは必須です。確定申告歴10年以上の私も、いまだにサポートを使ってちょっとつまずいたことを訊いています。
freeeは、”会計・簿記の知識不要”、”領収書の管理から確定申告までスマホで完結”の特徴で、はじめての確定申告に不安がある人はfreee一択と言っていいでしょう。
MFクラウド確定申告と、やよいの青色申告は、どちらもオーソドックスな会計ソフトなので使い勝手は同じくらい良いのですが、私も使っていてMFクラウド確定申告の使い易さサポートのスピードと対応に満足していることと、サポートありのプランで2年以上使うとでやよいのほうが高いのでMFクラウド確定申告を2位としました。
多少の会計や確定申告の予備知識がある人なら、どちらを選んでも問題ないと思います。
【追記】freeeを使い始めました
freeeを使い始めました。(MFクラウドと併用)
freeeは、初めて自分でお店を始める、初めて自分で帳簿をつける、初めて自分で確定申告をするという人に向いている会計ソフトです。
とにかく「はじめての人でもわかりやすく確定申告ができる」ことにこだわっているfreeeは、数年前に私がやよいからMFクラウドに乗り換えた頃には、その「わかりやすさ」が独特だったのですが、今、使ってみると(2018年8月現在)、とても使いやすくなっていました。
freeeのどこが分かりやすい、使いやすいと感じたのかをまとめました。
確定申告が分かりやすい
最終的な確定申告の書類を作るところがfreeeはとっても分かりやすい。もう十数年確定申告をしている私にとっても、非常に分かりやすい設計になっています。
質問に○×で答えていくだけで、自分にとって必要な入力箇所がわかるようになっています。質問の意味が分からなければ、質問の横のガイドをポチっとすれば、スライド付きでその質問を詳しく解説してくれます。
・会社から給料を受け取りましたか?
・仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?(家事按分)
・ふるさと納税などの寄付をしましたか?
・養っている配偶者はいますか?
・生命保険に加入していますか?
・国民年金に加入していますか?
などの質問に答えて、自分に必要な箇所にだけ入力をすればいいようになっています。あとは自動で計算をしてくれて確定申告書が完成します。
ちなみにMFクラウドの方の確定申告書類を作る画面はこんな感じです。
もう何年も確定申告をしている人にとっては、見慣れた表に見慣れた言葉が並んでいますが、はじめて確定申告をする人にとっては、ちょっと分かりにくいんじゃないかと。
弥生、MFクラウド、freeeと使ってきて、今現在freeeが確定申告の書類を最も簡単に作ることができる会計ソフトだと思います。
日々の入力もわかり易く簡単
freeeはよく「独特な入力方法」だとか「複式簿記に対応していない」というレビューを見かけますが、今現在(2018年8月)、入力方法はやよいの青色申告、MFクラウド確定申告と比べて大きな違いがあるようには感じません。もちろん複式簿記にも対応しています。
日々の入力に関しては、他の会計ソフトと比べて同じくらい簡単です。もちろん、はじめて帳簿付けをする人にとっては戸惑うところもあるかも知れませんが、それは他の会計ソフトでも同じです。そのためにメールやチャットでのサポートがついています。
スマホで入力しやすい
freeeのアプリを使うと、スマホから毎日の売上の入力や、レシートをスマホのカメラで撮影しての経費の取り込みが簡単にできます。
ちょっとの休憩とか、仕事場への行き帰りとかほんの少しのスキマ時間で毎日の入力ができると、わざわざパソコンの前で入力作業をするということがなくなります。
freeeのアプリとウェブのfreee(パソコンで使うやつ)は、連動(同期)しているので、どちらから入力しても同じ帳簿に記入していることになります。
レシートからの読み込みも予想していた以上に正確で、日付と金額をきちんと読み取ります。100円ショップやドラッグストアでちょっとした備品を買ったり、スーパーで食材を仕入れたりと、小さな飲食店では、ちょこちょこ買い物をしてレシートをもらうことも多いと思います。
これを空き時間を使って写真を撮るだけで、経費の入力ができてしまうのはかなり助かります。
消費税の申告書も簡単に作れる
確定申告とは、所得税を申告することで、それとは別に年間の売上が1000万円を超える(利益ではなく売上)場合は消費税を納める必要があります。
消費税の納税については、こちらで詳しく解説しています。
freeeのスタンダードプランでは、消費税の申告書も簡単に作ることができます。食材の原価や店舗の家賃など、経費が多くかかる飲食店では小さなお店でも年間の売上が1000万円を超える事が多いと思います。
なので、消費税の申告書も一緒に作れるfreeeが飲食店には向いているといえます。MFクラウド確定申告では消費税の申告書の作成はできません。
freeeを使ってみて
やよいの青色申告、MFクラウド確定申告、freeeと使ってきて、私が一番大変というか面倒くさかったのは、会計ソフトの引っ越しです。
メールやチャットのサポートを利用すれば、会計ソフトのことをよく分からない人でも引っ越せないことはありませんが、結構な時間と手間がかかってしまいます。
なので、この先ずっと使っていくことを考えて、自分にあった会計ソフトを最初に選ぶ必要があります。freeeは30日間無料で使うことができるので、まずは使ってみてください。
帳簿の付け方が分かっている、確定申告の仕方は知っているという人は、MFクラウド確定申告、もしくは弥生の青色申告でも問題ないと思います。が、自分で初めて飲食店を開業する、帳簿をつける、確定申告をするという人が、今選ぶならfreeeのスタンダードプランが使いやすいと思います。
そもそも会計ソフトって何?
会計ソフトとは、今日の売上が8万円だったとか、材料の仕入れに2万円支払ったとか、毎日の帳簿付け(入力)をしていくだけで、確定申告に必要な書類を作ってくれるソフトです。
税金は、一年間の売上から、かかった費用(経費)を差し引いて、更に税金がかからない部分を差し引い(控除)た額に税率をかけて算出するのですが、そういった計算は自動でソフトがやってくれます。
会計ソフトを使うことで、お得な青色申告が簡単にできます。
クラウドの会計ソフトのメリット
会計ソフトには、パソコンにインストールして使うインストール版と、クラウド上で使うクラウド版の2種類があります。
現在の主流は、クラウド版の会計ソフトで、私もクラウドの会計ソフトを使っています。
クラウドとは?
クラウドとは、ちゃんとした細かい説明をごっそり省いて言いいますと、”インターネット上で、WEB上で”ということです。
私が以前使っていた会計ソフトは、自分のパソコンにインストール版でした。
自分のパソコンに会計ソフトをインストールして、そこに数字や仕訳を入力していきます。なので、当然、帳簿も自分のパソコンの中にあることになります。
クラウドは”インターネット上、WEB上”ですから、会計ソフトも、帳簿も自分のパソコンの中にはありません。
例えば、Youtubeを見たり、Facebookに投稿したりするのも同じです。自分のパソコンや、スマートフォンの中に、YoutubeやFacebookがあるわけではありません。
インターネット上のYoutube、Facebookにアクセスして、見たり、投稿したりするのです。Facebookに投稿した記事は、もちろんネット上に(クラウドに)保存されるので、自分のパソコンやスマートフォンにはありません。
クラウドの会計ソフトも、ネット上の会計ソフトにアクセスして、そこで数字を入力したり、仕訳をしたりするというものなのです。とは言っても、もちろんYouTubeやFacebookのように誰でもアクセスできるものではありませんし、クラウド上の帳簿を見たり、入力したりできるのは、自分だけ、もしくはパスワードを教えた従業員だけです。
クラウドの会計ソフトのいいところ、その1
クラウドの会計ソフトが、これまでのインストール型の会計ソフトと何が大きく違うかと言いますと、一番は、銀行口座、クレジットカードとの連携です。
飲食店では、仕入れ業者への支払い、家賃の振り込み、電気ガス水道代の振り込み、または引き落とし、など毎月毎月銀行からの支払いがあります。
インストール型の会計ソフトだと、それらを自分で入力しなければいけないのですが、クラウドの会計ソフトを使うことで、銀行の口座と会計ソフトを結びつけておくことができます。
銀行での取引がそのまま会計ソフトに自動で取り込まれるのです。あとは仕訳を選択するだけでいいのです。
仕訳の作業もソフトが学習してくれるので、業者への支払いや、家賃の振り込みなど、いつもの取引は、自動でに仕分けてくれるようになります。
クレジットカードも同じです。会計ソフトと連携することで、そのクレジットカードで、スーパーで、材料を仕入れたり、ネットで備品を買ったり、ということも全部自動で取り込んでくれます。
とにかく、この機能はとても便利です。入力する手間が格段に省けます。
インストール版からクラウド版に乗り換えたときは、「おお〜こりゃ、ほんとにすごい!楽だ!これまで手打ちで全部入力していた労力は何だったのか、、、」とクラウドの便利さを実感しました。
クラウド会計ソフトのいいところ、その2
クラウドの会計ソフトは、ネット上にあるのであって、パソコンの中にはないよ、ということを書きました。
ということは、MacもWindowsも関係なく、お店のパソコンからでも、自宅のパソコンからでも、会計ソフトにアクセスすれば、いつでもどこでも見れるし、入力することができます。
スマートフォンからでもアクセスできるので、ちょっと空いた時間を使って、帳簿つけができるのです。
クラウド会計のデメリット
ここまでクラウド会計の説明を読んできて、「これって、、、大丈夫なの?」と思った人も少なく無いと思います。
もちろんパスワードでロックされているので、他の人は自分の帳簿にはアクセス出来ないようになっています。
それでも、個人情報の漏洩とかやっぱり心配!という方もいるかと思います。
クラウドの会計ソフトもネットバンキングもクレジットカード、どれも、そこが一番のデメリットといいますか心配なところだと思います。
クラウドを信用出来ないという一定数の人がいるのは確かです。
ですが、情報が漏洩して一番困るのは誰かって、クラウドの会計ソフト、ネットバンキングの銀行、クレッジットカードを運営している会社です。
そんなことがあっては誰もその会社のサービスを使わなくなります。それだけは絶対に避けたいですよね。何としてもそこだけは死守したいところだと思います。
だから、大丈夫!と思っているわけではないのですが、さんざんネットバンキングとか、クレジットカードをネット上で使っておきながら、今更そこが心配というのもどうなのかな?と私自身は割り切っています。