個人経営の飲食店を開業するには、まず何をすればいいの?
私もそうでしたが、飲食店開業について、いろいろな本やネットで調べる。飲食店で開業している先輩に話を聞く。などの情報収集をする。という方が多いと思います。
そういう方々がこの『飲食店開業!個人経営の小さなお店の始め方』を見つけてくれているのだと思います。もちろん、情報収集は大事ですよね。
どうやったらお店を始められるのか?開業資金はどこで借りるのか?店舗を借りるといくら位かかるのか?内装工事はどこに頼むのがいいのか?テーブルと椅子はどこで買うのか?仕入れはどこからするのか?などなど『飲食店を開業するためには何をすればいいのか』を調べている最中だと思います。
飲食店開業、最初にしたこと
私が飲食店を開業するために最初にしたことは、、、、
”独立開業することを決める”
ということです。
自分で飲食店で開業することを”決めた”のです。
なーんだ、と思われるかもしれませんが、今思うとこれは大事なことだったと思います。
私はホテルのコックとして働いていたので、周りにたくさん料理人がいました。そのほとんどの人が”いつかはお店を出したい”と言います。
そのホテルには料理人が100人近くいたにもかかわらず、私がいた5年間のうち、自分で飲食店を開業した人は一人もいませんでした。
他のお店に移ったり、雇われでシェフになったりという人はいましたが。
多くの人が自分の店を持ちたいと思っているのになぜ開業しないのか?人それぞれ抱えている小さな理由はあると思いますが、ひとつは”いつかは・・・”と思っていることにあると思うんです。
”いつかは”とか”やりたいな~”ぐらいの気持ちではなかなか前に進みません。
かく言う私も”いつかは”とずっと思っていました。
でも、ある日”飲食店を開業することを決めた”のです。
引き返すことはいつでもできます。自分が飲食店を開業できるかどうかは真剣にやってみなければわかりません。
まず、飲食店を開業をするということを自分でしっかり心に決める。そうすれば、今まで見聞きしていた情報もまた違った見え方になるはずです。
飲食店を開業するために何から行動する?
さて、飲食店を開業することを決めたからといって、今、飲食店もしくはその他のお仕事をされている方はお仕事を辞めないでください。
飲食店に限らず多くの職場が、必要な人数ぎりぎりで仕事をこなしているという状況だと思います。なので、辞めたいと言ってから実際に辞めるまでに時間が掛かってしまうことは良くあります。
早めに辞める支度をして、ゆっくりと独立開業の準備をしたい、、、と考える方もいるかもしれません。
それでも、今働いているのであれば仕事は続けてください。
ひとつには、飲食店で独立をするという初めての事を始めるわけですから、どこでどんな自分の知らない事と直面するか分かりません。もしかしたら、仕事を辞めたはいいけれど、自分のお店を出すところまでたどり着けないかもしれません。
なので、近々独立開業したいと考えています、と会社の上司なり、チーフなりシェフに伝えておいても良いと思いますが、まだ何も決まっていない段階で”独立するので辞めます”は思いとどまってください。
そしてもうひとつ、有り余る資金がある方はいいのですが、日本政策金融公庫などで融資を受ける場合は、審査の時点で”無職”というのは不利になります。
普通はそうですよね。融資を受けられるかどうか、まだ決まっていない状況で仕事を辞めてしまっていること自体が”計画性が無い”と取られても仕方がありません。
何年も働いてきた職場で”今もちゃんと働いている”という事実は、その人を信用するひとつの要素になります。
仕事をしていないと融資を受けられない、という事ではありませんが、わざわざ融資を難しくすることはないと思います。
法律的にはひと月前でいいとは言っても、”来月いっぱいで辞めさせてください”とはなかなか言いにくいものです。ですが、もう少し飲食店での独立開業が具体化してから、辞める方がいいです。
独立開業するということは、命までは掛けませんが、人生を掛けて始めることです。その職場を辞める事も真剣に根気よく話せば、周りも理解してくれるはずです。
飲食店を開業するために何から行動する?というテーマで逆に”行動しない”ということになりますが、まずはこれまで通り”仕事を続けて”ください。
飲食店は休みが少ないところも多いです。が、その少ない休みをフル活用して準備をして行くのです。
結構大変です。でも、飲食店で独立開業することを”決めた”のですから、頑張りましょう。