小さな飲食店では、日々の営業、仕込、掃除、発注、メニュー開発などやるべきことがたくさんあります。
それに加えて飲食店を経営していく上で切っても切り離せない帳簿付けや確定申告といった会計、経理の仕事があります。
これから飲食店を開業する帳簿付けや確定申告が心配という人や、もう開業しているけど経理的なことは何もしてないという人、今は紙の帳簿に付けているけど会計ソフトって便利なの?会計ソフトはどれを使えばいいの?クラウドの会計ソフトって何?という疑問を抱えている人も多いかと。
私も10年以上、個人事業主として確定申告をしていて、現在は「MFクラウド確定申告」という会計ソフトを使っています。
「会計ソフトを使うと便利だよ」とか「今はクラウドの会計ソフトがいいよ」とよく言われますが、そもそも会計ソフトの何がどういいの?について順を追って解説していきます。
もくじ
帳簿付けとは
小さな飲食店の帳簿を紙につける場合はこんな感じのノートに付けていくことになります。
ここに例えば、「今日の売上が6万円でした」というのを書くとこうなります。
「10万円の家賃を支払いました」を書くとこうなります。
「◯◯商店から野菜を仕入れて1万円支払いました」とか「100円ショップでボールペンとセロハンテープを買って216円払いました」といったお金の出入りを記入していくことが帳簿をつけるということです。
仕訳(しわけ)とは
会計ソフトを使うと仕訳(しわけ)が簡単とかクラウド会計ソフトを使うと自動で仕訳をしてくれるなどと使われる”仕訳”とは何かといいますと、
「今日の売上が6万円でした」の仕訳をするとこうなります。
借方 | 貸方 |
現金 60,000 | 売上高 60,000 |
「家賃の10万円を支払いました」が現金で支払った場合の仕訳をするとこうなります。
借方 | 貸方 |
地代家賃 100,000 | 現金 100,000 |
今はネットバンキングなどで簡単に振込ができるので、「家賃10万円を銀行に預けている預金から支払いました」なら、
借方 | 貸方 |
地代家賃 100,000 | 普通預金 100,000 |
こんな風に「今日の売上が6万円でした」を「売上が6万円だった」ということと「現金が6万円増えた」というの2つの面(借方かりかた、貸方かしかた)に分けて記録することを仕訳と言います。
うわっ!めんどくさそーと思った人もいるかと思います。そこで会計ソフトを使うと帳簿付けと仕訳が簡単にできます。
借方(かりかた)、貸方(かしかた)って何?右と左のどっちに書くの?という疑問はとりあえず置いておいて、会計ソフトを使って同じことをしてみます。
会計ソフトに記帳して仕訳する
私が使っているMFクラウド確定申告の「簡単入力」の入力画面です。
「今日の売上が6万円でした」を入力します。
1.売上は収入なので、収入の現金の所をクリック。
2.本業での売上を選んで、売上の金額60,000を入力。
3.日付を選択。今回は12月1日をカレンダーからポチッと選んで、
4.登録をクリック。
すると、こんな風に記録されます。もちろん、日付や金額を入力し間違えたら右の編集から修正することができます。
今、入力した記録を会計帳簿の仕訳帳というところをクリックしてみると、
あら簡単!借方に現金60,000、貸方に売上高60,000というように勝手に仕訳されています。
会計ソフトを使うと、難しいことを考えずにただ日々のお金を動きを入力するだけで、勝手に仕訳をしてくれるのです。
今度は「10万円の家賃を銀行の預金から支払った」を会計ソフトで入力してみます。
1.家賃を支払うのは支出なので、支出の預金にチェックして、普通預金を選択。
2.家賃等を選択して、金額は100,000を入力。
3.日付は12月25日で、
4. 登録。
すると、こんな感じに記帳され、
借方に地代家賃100,000、貸方に普通預金100,000ときちんと仕訳されています。
もちろん、会計ソフトに入力されたお金の動きは、すべてに連動しています。現金での売上が入力されれば、売上と現金が増えるし、家賃を預金から支払えば、家賃は費用として計上されて、支払った家賃の分、普通預金は減ります。
小さな飲食店の場合、それほど複雑な取引はないので、こんな感じに入力していくと、帳簿が完成して、仕訳もされて、ひと月の売上の合計や掛かった経費も電卓で計算することなく見ることができます。
飲食店の経理は、会計ソフトがないひと昔前と比べると格段に簡単になりました。
がしかし、飲食店の帳簿付け、仕訳、経理を更に簡単にしてくれるのが、クラウドの会計ソフトです。
クラウドの会計ソフトって何が便利なの?
クラウドじゃない会計ソフトは「インストール型の会計ソフト」のことです。パソコンに会計ソフトをインストールして、自分のパソコンの中にある会計ソフトを使って帳簿付けなり仕訳なり、確定申告の書類を作るというものです。
これに対して「クラウドの会計ソフト」は、ネット上の会計ソフトを使うというものです。
自分のパソコンの中にインストールして使うものではないので、お店のパソコンからでも、自宅のパソコンからでも、MacでもWindowsでも使うことができます。
クラウドの会計ソフトを銀行口座と連携させて、先程と同じように「10万円の家賃を銀行の預金から支払った」とすると、さっきは手作業で入力した所を銀行の取引明細を自動で取得して入力してくれるのです。
あとは、確認して登録をポチッとするだけ。
家賃だけに限らず、毎月の水道代を銀行口座から引き落としにしたり、仕入先の支払いも銀行振込でしたりと銀行口座から直接支払いをすることは意外と多いものです。
クレジットカードも飲食店の事業専用のものを作って、クラウドの会計ソフトと連携しておけば、全部、自動で取り込んでくれます。
クレジットカードを使ってスーパーで食材の仕入れをしたり、電気代をクレジットカード払いにしたり、楽天やAmazonでお店に必要な食材や、備品、料理の本を買ったりすることも多いと思います。
クラウドの会計ソフトと連携できるサービは他にもたくさんありますが、とりあえず事業用の銀行口座と事業専用のクレジットカードを作って連携させるだけで、かなり手作業で入力するのが少なくなります。
手作業で入力することが少なくなると、経理にかける時間がその分短くなりますし、何より入力ミスが少なくなります。
手入力だと10,000を1,000と入力しまって、あれ?9,000合わないぞ、、、と数字とにらめっこということが本当によくあります。
こんな感じに自動入力でどんどん入力していったら、確定申告に必要な書類にも数字が連動しているので、いちいち電卓で計算する必要はありません。
MFクラウド会計・確定申告がおすすめな理由
とここまで、会計ソフトの便利なところ、クラウドの会計ソフトの更に便利なところについてシンプルに解説してきました。
で、結局どの会計ソフトがいいの?ということになりますが、おすすめするのは、私も使っているMFクラウド確定申告です。
MFクラウドには個人事業主用の「MFクラウド確定申告」と法人用(会社用)の「MFクラウド会計」があります。
年間使用料が安い
MFクラウド確定申告 ベーシックプラン 年額8800円
この金額は、他のクラウドの会計ソフト(freee,弥生)と比べて「サポートがしっかりしている」「2年以上使う」という条件で考えると一番安いです。
小さな飲食店にとって、使用料が少しでも安いことは助かります。
サポートがしっかりしている
初めて会計ソフトを使う、確定申告を一度もしたことがないという人にとって、会計ソフトのサポートは必須だと思います。
ベーシックプランでは、メールとチャットでのサポートが受けられます。MFクラウドのサポートの良さには定評があります。
チャットとは、リアルタイムでMFクラウドのサポートの人とやり取りをするものです。LINEのようなイメージです。
管理画面の右下からチャットで質問できるようになっています(平日10:30〜17:00)。
クリックするとニョキッと出てきます。ここに質問も書き込んでMFクラウドのサポートの人に訊くことができます。
メールにしてもチャットにしても、確定申告の時期に質問は集中すると思います。その忙しい時期にチャットでのサポートを使いましたが、待たされることもなく迅速な対応でした。非常に助かります。
それから、MFクラウドのあかりさんもとっても便利。管理画面から、あかりさんに分からないことが訊けます。
言ってしまえば「よくある質問」なんですけど、知りたい答えに早くたどり着く工夫がされていて、対話方式の表示が見やすく読みやすいです。あかりさんに聞いても解決できなかったことをメールやチャットで質問します。
自動データ取得が正確
”MFクラウド確定申告は連携させた銀行口座やクレジットカードからの自動取得の精度が高い”というのが私がMFクラウドを選んだ理由の大きな理由の一つです。
自動取得は数字を間違えたりは、もちろんしません。その後の仕訳の精度が高いということです。間違えている仕訳は一度修正すると、次からはちゃんとその通りに仕訳てくれます。
MFクラウド確定申告を使いはじめて3年目ですが、評判通りの正確な仕訳です。
連携するサービスが多い
MFクラウド確定申告と連携できるサービスはたくさんあります。銀行口座やクレジットカードの他にもPOSレジやカラーミショップやBASEといったネットショップなど、様々な便利なサービスとの連携ができます。
例えば、ネットショップと連携して、飲食店の人気商品をネットショップで販売することになったら、その売り上げも自動で取り込んでくれます。
乗り換えも簡単
私はインストール版のやよいの青色申告からMFクラウドの確定申告に会計ソフトを乗り換えたのですが、丁寧に解説されたページを見ながら簡単に乗り換えることができました。
他の会計ソフトからMFクラウドへの移行も分かりやすく解説されています。
無料からはじめられる
MFクラウド確定申告は、30日間無料で使うことができます。
30日間無料なので、もう開業準備に入っている、もう開業しているという人は、ぜひ一度、銀行口座、クレジットカードと連携してみて、データの自動取得を体験してみてください。
まだ、開業は先という人は、MFクラウド確定申告には月に仕分けが15件までという無料のフリープランを使ってみると会計ソフトがどんなことができるのかを体験することができます。
いまなら「確定申告を簡単に自動化してラクする本」がもらえる
いまなら「確定申告を簡単に自動化してラクする本」がもらえます!
飲食店の経理や確定申告が心配、とにかく経理の時間や負担を減らしたいならMFクラウドの確定申告がおすすめです。
このサイトは”小さなお店のはじめ方”なので、個人事業主用のMFクラウド確定申告をメインに書きましたが、法人化(会社)しているならMFクラウド会計になります。
まだ会計ソフトを決めきれない(無料で使ってみて決めるればいいので決めなくていいんですけどね)人はこちらの記事も参考にしてみてください。